美濃町線の「存続運動」について、当会「関に電車を望む会」が中日新聞社から取材を受けました。 2008年9月14日に中日新聞CHUNICHI Web(中日新聞Web板)に掲載された記事を中日新聞社の許諾をえて転載します。 (転載ここから) 【岐阜】 復活へのカギは政財界支援 名鉄美濃町線、続く存続運動 2008年9月14日 線路がめくられ、面影だけを残す名鉄 美濃町線の軌道敷地=関市東福野町で 15年ぶりに戻ってきた関の町からは、電車の姿が消えていた。支局の前の名鉄美濃町線は既に線路がはがされ、 見る影もない。「もう存続運動も消えてしまったのだろうな」。そんな思い込みをけ散らすかのように目に入ってきたのが「関に電車を望む会」の文字。「この 状況から本当に電車を走らせるつもりなんだろうか?」。代表の浅野欽一郎さん(49)に話を聞いた。 「名古屋で飲んで岐阜経由で帰ろうとしたら、終バスが出た後。タクシー代7000円を払い『やっぱり電車がなけな』と思ったのがきっかけです」。浅野さんはそう笑った。 会は基本的に岐阜市と結ぶ鉄道の実現を目指す。会員は9人。事業者の立場で美濃町線の再生を目指した「路面電車エンジェル基金」で活動した市周辺の自営業者らが一昨年5月に設立。一般市民も加わっている。 浅野さんらの新たな運動を知った市民の反応は2つに分かれる。「まだやっとるんか」というあきれた声と「応援しとるでな」という好意的な声だ。 浅野さんは「線路がめくられてしまった今は、電車の復活というと市民に抵抗がある。特にエンジェル基金に賛同してくれた人たちは心が折れた状態。正直しんどいなぁという気持ち」と語る。 会のポスターを手に活動への思いを語る浅野欽一郎さん=関市本町で 会は8月に美濃町線の再生を考えるシンポジウムを関市で開くなど、市民の意識を変えようと一生懸命だ。線路がない状況も「本当に便利な鉄道を一から考えられる」と逆手にとる。しかし「関に電車を」という声は、今のところ大きなうねりに育ってはいない。 その原因の一つは250億円ともいわれる事業化資金。頓挫した「中濃新線」構想で試算された500億円の半分に当たる。エンジェル基金の発起人の 一人でもあるサンストラッセの広瀬武男社長は「市民運動だけでは無理。出してもらいやすくなった国の金を使うしかないが、そのためにはまず地元の政財界を 動かさないと」とアドバイスする。今は表だった活動をしていない広瀬社長だが「線路はないが軌道の敷地はまだ名鉄が持っており、売却前なら何とかなる」 と、静かに闘志を燃やす。 記者は関への異動が決まった時、名古屋の友人に「関は遠い。どうやって行くんだ?」と聞かれ返事に窮した。鉄路のつながりは心理的な距離を近づける。それはバスには担えない役割だろう。 浅野さんは「実現の可能性を市民に示しながら盛り上げ、岐阜市も巻き込んでいきたい。高齢化が進む10年後はみんなが電車は必要だと思う時代にきっとなる」とまじめに先を見据える。この運動がどう育っていくのか、記者も深い関心をもって見守りたい。 (武藤宗広) (ここまで:中日新聞社メディア局データベース部著作権課:許諾番号20081001-5347(2008年10月1日):申請期間2009年9月24日まで) (注:再転載不可) 記事へのリンクはこちら(中日新聞CHUNICHI Web内) (2008年9月22日、中日新聞メディア局電子編集部リンク承認ずみ)